2022-07-28 00:00:38
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コメント(8)
本日。
塩谷様のお父様、菖蒲田様の義父様が身罷われました。
ここに故人を偲び、お悔やみを申しあげます。
お便りを頂き、他人事とは想えませんでした。
私の父も4年前に亡くなっており、その事を山椒様へお伝えしたのは数日前のことだったのです。
臨終に際して、立ち会えなかったのを後悔する一文を寄せたのでした・・・が。
まさか。
そのまさかが・・・起きてしまうなんて。
理不尽な事に、塩谷・菖蒲田ご夫婦は。
最期を看取る事さえも叶わず。
結果的に私と同様な不運に遭ってしまわれたようなのです。
お手紙には、切実なる想いが綴られていました。
北海道の父とも慕われていた義父様を亡くされた心痛。
私は贈る言葉を見出すことすら出来ず。
唯、経験した出来事を書き殴るだけでした。
ここに、贈った返信をそのままコピーして表します。
読むのが心苦しいと思われるのなら、読まずに飛ばしてください。
~~
先ず始めにお伝えしなければなりません。
義父様のご冥福をお祈りしております、と。
先日のことでしたよね、義父様のお体を労わってあげてくださいとお伝えしたのは。
私の父が亡くなった折、死に際に立ち会えず無念な想いをしたとも。
まさか。
そのまさかに遭われてしまわれるなんて。
まさに痛恨事。
まるで私事のように想えてならないのです。
塩谷様の心中を想えば、言葉を見出す術もありません。
コロナ禍が恨めしく、世の中にはこれ程の理不尽があるのかと、天をも呪いそう。
でも、気を確かにお持ちください。
慰めにもならないでしょうが、私の経験をお伝えします。
4年前、私は父を喪いました。
その経験談です。
ちょうどその日は日曜日でした。休日と言うことも有り、日中に見舞いに訪れたのです。病室の父は普段と変わらず言葉を交わせました。まさかそれが最期となるなんて思いもしないで。病室から辞する際、父は「また来いよ」とばかりに手を振ったのを覚えております。
そして、その晩のことでした、父の様態が急変したと病院側から電話が掛かってきたのです。何度も同じような緊急伝を受けていた私と母は、その時も際して慌てることなく病院へ向かったのでした。そうです、もしもその時取りも摂りあえず駆けつけていれば。
病室に着いて。
何気なく心電図を観た私の目に映ってしまったのは。
何の反応も示していない脈拍数と。
紅い異常状態を指した警告灯でした。
母は急転直下の状況に錯乱し、私は看護師を呼びつけました。ですが、何もかもが遅すぎたのです。
医師が臨終を告げ、遺体と化した父は霊安室へ運ばれて。他の肉親へと連絡を入れ、葬儀の手配と忙殺されました。
茫然自失になる術も奪われ、唯、涙に暮れる訳でもなく。数日があっという間に過ぎて。
遺骨となった父を納骨した後、やっとのことで自分を取り戻しました。ああ、親爺は成仏できたのだろうかと。
傍に誰も居ず、身罷るのはどんな気持ちだったのだろうかと。
暫くは後悔ばかりを繰り返しました。
なぜ、あの時。必死に病院へ駆けつけなかったのか。
なぜ、父が最期に手を振って知らせていたのを見抜けなかったのだろう・・・と。
父の死後。数ヶ月が経った日。
私は供養の為に墓前に居ました。
墓へ向かい手を併せていると、耳へ声が飛び込んできたのです。
「お父さんはきっと、感謝しているわよ」
はッとして、声のした方に振り返りました。
そこには母親らしき人と息子さんの姿があったのです。
息子さんは私よりも若く、母と連れ立って墓参に見えられているようでした。
「急逝したお父さんだって、お前に逢いたかった。それが叶わない事ぐらいお父さんは分かっていたわよ」
母親の言葉が胸に刺さります。
「お父さんはね、こうして墓に来てくれているだけで感謝しているわ、きっとね」
そして。その一言で私は救われた気になったのでした。
父は亡くなった後でも、見守っているのだと教えられたからです。
母親と息子さんとの会話は、完全には再現できていないかもしれません。ですが、心に焼きついたのは確かです。
今、私は墓参りを年に数回ですが行き続けています。
命日には好きだったモノを持参して参ります。
そうすることが、何よりの親孝行だと考えて。
長い話になりましたが、一言だけ添えさせていただきたいのです。
世の理不尽に負けないで。
ご夫婦にとって耐え難い不幸に見舞われた今こそ。
手を取り合い、乗り越えて頂きたい。
そうすることが義父様への手向けだと想って貰いたいのです。お二人の仲が強く、睦まじくあれば。
きっと義父様は天で微笑まれるでしょうから。
元気になって・・・などとは申しません。
不幸を恨むな・・・とも、言いません。
唯、一言だけ。
義父様との縁を胸に、故人を偲んで送ってあげてください。それが生前の感謝を告げることなのですから。
山椒様へ
故人を悼んで贈ります。
さば・ノーブより
~~
皆様へ。
改めて、塩谷・菖蒲田ご夫婦への弔問、励ましの言葉を賜りますよう。
切に、願いたてる所存です。
どうか、温かなるお言葉を。
そして故人様へ御冥福をお祈りしましょうではありませんか。
2022、7、27 さば・ノーブより、みて民皆様へ
どうか、体調崩されませんよう……。m(_ _)m